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【家づくり】土地の上手な使い方

2024.05.09 トットの森

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土地の可能性をつぶしていませんか?良い土地を台無しにするのも、悪い土地を上手に活用するのも全てアナタ次第です。

 

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ウサクマさん:ムロタさん、どこかに良い土地って無いですかね。なかなか見つからないですよね。

 

ムロタ:基本的に良い土地なんて、そう簡単には出てきません。出てきても価格が高いので、良い土地とは言えないでしょうね。それにすでに土地を持っている方でも、その土地が良い土地になるのか、悪い土地になるのか、それはアナタ次第です。

 

ウサクマさん:なんですかそれ!どういうことですか?

 

ムロタ:建築士が間取りを考えるときって、土地のデメリットをメリットに変える、もしくは良い部分をできるだけ活用する、こんなことを意識して計画していきます。

 

ウサクマさん:それはわかります。

 

ムロタ:結果、それらを可能にする素敵なアイデアがあって、それを計画に取り込んでいったとします。ですが、アナタにそのアイデアを理解する力がなかったら、どうなりますか?一般的な固定観念で、『庭は南向きにするものだろ』とか、『東面は夏の朝日が厳しいから、窓は小さい方がいいだろう』とか、そんな固定観念で、素敵なアイデアをOKできなかったら、結果ダメプランになってしまったら、どう思います?

 

ウサクマさん:それは嫌です。ですが、庭は南面とか、東面は朝日に注意とか、よく言っていることですよね。

 

ムロタ:それはそうですが、状況によっては色々なセオリーを崩すことも、時には必要だってことです。柔軟な考え方を持って、土地の可能性を広く探りましょう。そして、どんな土地であっても、快適で素敵な暮らしができるようになるということです。

 

ウサクマさん:なるほど。

 

ムロタ:冒頭でもお伝えしましたが、良い土地なんてそうそうありません。それなら考え方を変えることで、良くない土地を良い土地にしましょう!ということです。

 

ウサクマさん:いいですね。でも、わかったような、わからないような感じです。もっと詳しく教えてください。

 

ムロタ:分かりました。では“良くない土地を、良い土地に変える考え方”、“良い土地をダメにしない考え方”を紹介します。

 

ウサクマさん:お願いします。

 

ムロタ:”なぜ施主側の柔軟な考え方が必要になるのか?”ですが、住宅の間取りは、最終的に施主がGOを出します。逆に言うと、いくら良いプランを作っても施主がGOを出さなかったら、『ダメ!こんなん嫌やー』ってアイデアの良さを理解できなかったら、土地を上手に使うことができなくなります。かといって、何でもかんでもOKしてしまうのもダメです。

 

ウサクマさん:どうしてですか?

 

ムロタ:施工業者には施主が納得するならそれでOK!間取りなんてそれで良いんだという考え方が定着しているので、とんでもないダメ間取りにGOを出すことにもなりかねません。

 

ウサクマさん:なるほど。

 

ムロタ:それは大げさだろ!?と思うかもしれませんが、チェック依頼の間取りの中には、とんでもないレベルのダメ間取りがあります。ビックリするレベルです。そして更にビックリするのが、依頼者はそれで契約をしようとしていることなんです。

 

ウサクマさん:ダメ部分に気が付かなければ、そうなりますよね

 

ムロタ:そんなことにならないように、基本的な知識を増やすことは、家づくりでは必須です。その上で、正しく許容範囲を広げて欲しいのです。その一つとして、土地はこう使うべきという固定観念を捨てて、柔軟に間取りを計画しましょう!ということです。では早速ですが、いくつか例をあげて考え方を紹介したいと思います。

 

ウサクマさん:お願いします。

 

ムロタ:一つ目の例は、こんなタイプの土地です。

 

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北面接道の良くある土地です。間口10M、奥行20M、約60坪ほどの見るからに良い土地です。

 

ウサクマさん:いいですね。

 

ムロタ:この土地に、BBQが大好家族が家を建てようってことになりました。普通に考えたらこんな感じになります。“接道面側に車を止めて、1Fの大きさが20坪、南側に庭を作ってBBQをしましょう”って計画です。アナタが施主なら、この計画が出てきたときに、どう思いますか?

 

ウサクマさん:セオリー通りだし、良いと思います。

 

ムロタ:そうですよね。ですが、それは周りが開けていて建物がない場合の話です。建物のセオリーって周囲の状況が加味されていないケースがほとんどです。

 

ウサクマさん:どういうことですか?

 

ムロタ:実際の状況では“ポツンと一軒家”なんて状況は稀で、大体は三方とも隣家に囲まれています。そんな状況でもこの計画で大丈夫ですか?夏なら太陽の高度が高いので、庭にも日が当たるでしょう。ですが、冬はどうですか?冬は太陽の高度が低くなりますので、ほとんど庭に日が当たることがなくなります。家庭菜園でもしない限り、夏の直射日光は必要ないですよね。欲しいのは冬の直射日光です。それに、ここでBBQできますか?周囲が家に囲まれた状態でBBQなんてしたら煙が迷惑です。周囲の家からも丸見えになります。また、隣家の室外機も側面にあることが多いので、こちら向きに回っている可能性が高いです。室外機の音を聞きながら、煙が立たないように気を使って、隣人に見下ろされながら、BBQする。これはアナタの求めていた暮らしではないですよね?

 

ウサクマさん:全然ちがいます。むしろ真逆です。

 

ムロタ:良い土地だなと思って購入して、セオリー通りに計画したのにこの結果では、ガッカリしていまします。それに、これに気がつくのは暮らしてからなんです。

 

ウサクマさん:一番ダメなヤツじゃないですか

 

ムロタ:図面には、近隣の状況や日当たり、室外機の位置など詳細な情報が記入されていることは少ないので、意識してチェックしないと気がつきません。

 

ウサクマさん:なるほど、良い土地だと思ったのに。

 

ムロタ:そこで逆転の発想です。北側を空けて道路側に庭を設けるのはどうですか?

 

ウサクマさん:ええ、北側に庭ですか。なんか抵抗があります。

 

ムロタ:そう思いますが、この土地の南側では冬の日射は期待できません。それなら、北庭プランの方が夏の不快な日射を防げます。周囲のセオリー通りの隣家と南側にずれる分、風の通りが良くなったり窓の位置がずれたり、良いことも多いです。なにより庭の周囲が道路や駐車場で開けていますので、BBQが快適に行えます。どうですか?コッチの暮らしの方が魅力的じゃないですか?

 

ウサクマさん:確かにそう思いますが、迷いますね。

 

ムロタ:それですそれ!そしてここでちゃんと判断をして、GOが出せるか出せないかなんです。

 

ウサクマさん:なるほど、これはちょっと難しいですね。

 

ムロタ:簡単ではないですが、アナタの求める暮らし方と敷地の状況によっては、セオリーとは逆になる方が良いこともあるということです。

 

ウサクマさん:なるほどね。

 

ムロタ:もう一つ例を挙げます。

 

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先ほどと同じ大きさの土地ですが、今度は向きを90度回転させた土地です。この場合はどうでしょう?

 

ウサクマさん:間口の広い土地なんて、なかなかナイですよね。

 

ムロタ:そうですね。土地としては北面の間口が広い、理想の土地形状の一つです。ここに先ほどと同じBBQ大好き家族が暮らします。セオリーでは、南面からの良好な日射を取り入れるために、建物を東西に長く計画して、南面には居室を並べ、さらに庭なども設けます。

 

ウサクマさん:日当たりバツグンですね

 

ムロタ:南面から十分な採光が確保できるので、リスクの高い東西面からの日射は排除します。こんな計画が理想のプランになります。

 

 

ここでチョット余談です。間取りの基本として知っていて欲しいのが、東西面に設ける窓は、良い窓ではないと言うこと。理由は夏の日の出や日の入りの位置にあります。図で見るとこんな感じです。

 

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夏は、北東から太陽が登り、南を通って北西に沈みます。これどう思いますか?

 

ウサクマさん:冬の日射って、ほぼ南面に集中してますね。

 

ムロタ:その通りです。皆さん、太陽は東から登って西に沈むと思っていますが、実はこんなに違います。日射が一番欲しい冬の時期、東面や西面が日射を受ける時間はほんのチョットです。しかも斜めから。それなのに、日射がいらない夏の時期は、朝日から長時間日が当たり、夕方も早い時間から西日が射します。しかも朝日や夕日は、太陽の高さが低いので、部屋の奥まで日差しが差し込んできます。これは不快ですよね。このように、東西面の窓はリスクが高いので、極力つけないのがセオリーです。つけても風を通す小さな窓です。先ほどの北面の間口が広い土地というのは、南面に多くの窓を配置でき、なおかつ、東西面の窓を排除することができるので、理想の土地形状の一つです。

 

ウサクマさん:なるほどね。

 

ムロタ:はい話を戻します。先ほどの計画は、今紹介したセオリー通り、かなり有利な計画です。

 

ウサクマさん:ますます良いじゃないですか。

 

ムロタ:ですがこれは、周囲に建物がない場合です。一つ目の例と同じように、大抵は隣家に囲まれていますよね。どうですか?一つ目の例と同じで、快適なBBQ生活できますか?それなら、冬の日差しの期待できない南側はつぶして中央に庭を持っていき、東面を開放する計画はどうでしょう?

 

ウサクマさん:ええ!先程東面の窓はダメだって言っていませんでした?

 

ムロタ:セオリーではそうですが、夏の不快な朝日や夕日は、近隣の建物が遮ってくれます。これならデメリットはありません。

 

ウサクマさん:そうきましたか。

 

ムロタ:この位置ならBBQもしやすいですよね?このように近隣の状況によって、デメリットが消えるケースが多いです。そんなケースの時は、セオリーとは違いますが、後者の計画の方が優秀ですよね。如何ですか?二つの例を見てもらったのですが、何を言いたいかなんとなくわかってもらえましたか?

 

ウサクマさん:言いたいことは分かりますが、南の日射が室内に入ってこないのは寂しいですね。

 

ムロタ:それはわかりますが、冬の日射は太陽の高さが低いので住宅地では往々にして採光できません。大体の目安として1:1.6になります。

 

ウサクマさん:なんですかそれ!!

 

ムロタ:住宅の高さって、柱が規格品になっているので大体どれも同じです。2F建ての場合、1Fの床から屋根の下端まで6m程度になります。隣家の高さもこのくらいです。そして、冬至の南からの日射はその影が約1.6倍になります。南側に6mの建物がある場合、その陰は1.6倍で9.6mも伸びてきます。さすがに、隣家とこれだけの距離を取るのは難しいですよね。

 

ウサクマさん:無理です。

 

ムロタ:ずっと冬ではないので、春や秋のことも考えると、大体3m程度は隣家から離れていないと、気持ち良い日差しを採光することは難しいですよね。窓の取付高さにもよります。なので、冬の日差しは魅力的ですが、隣家に遮られて入ってこないなら意味がありません。これって他の季節では意味がありません。南側のメリットが消えるってことです。それに違う目線で考えると、光の当たる植栽や晴れた明るい空を眺めるには、後者の方が優れています。空を見上げても、太陽があったら眩しくて眺めてられないですよね。冬の日射が期待できないならセオリーも変ってくるということです。

 

ウサクマさん:分かりました。セオリーとか固定観念にとらわれず、土地の状況に合わせて間取りを理解しようってことですね。

 

ムロタ:そうなのですが、ここまでは建築士が説明すれば、皆さん納得してくれます。ですが、これからのもう一歩!いざ採用するか?となると、これがなかなか抵抗あります。例に挙げたような、わかりやすいケースは問題ないのですが、もっとわかりにくいケースになると迷います。

 

ウサクマさん:そうですか?

 

ムロタ:例えば、先ほどの例を、冬の日射を道路からの視線に置き換えてください。道路から丸見えの南に、ドーンとLDKをかまえ大きな窓をつける計画と、いくら南でもカーテンを開けられないならと南側を諦め、敷地の真ん中をあける計画。この二つの計画が出てきた時どちらを選びますか?理想は視線が気にならない南面のLDKですが、それが無理な場合です。前者はセオリー好きで視線など気にしないハウスメーカーに多い計画。後者は色々と考えるのが好きな建築士に多いタイプ。どうですか?迷わず選べそうですか?

 

ウサクマさん:確かに迷いますね

 

ムロタ:このような計画を提案されたとき、判断するのに必要なのは、周囲のリアルな情報と知識です。それらをシッカリと見比べて勇気をもって判断してください。

 

ウサクマさん:わかりました。

 

ムロタ:建築士に頼む場合は、オススメされる方にしておけば問題ないですけど、ハウスメーカーの場合は責任を負わないようにアナタに選ばせますからね。はい今回の話はここまでです。

 

 

 

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